2008 / 08 / 10 ( Sun )
将来を二倍見せる
教壇に立ってきた私を ずっと支えてきてくれた言葉のひとつに 「あなたは先生になりたいらしいわね。 あなたならやれるわ。 社会の先生になりたいらしいけれど、 国語の先生でも十分やれると思うわよ」 という 高校時代の恩師(国語科)の言葉がある。 高校生のときに反抗期が結構激しく出た私は、 世間でいうところの「不良」というレベルではなかったが、 校則違反や態度の悪さが重なり、 親も複数回校長室に呼ばれているような生徒だった。 そういう私でも、 というより、 そういう私だからこそのいろいろな思いが重なり、 (長くなってしまうため、その理由は今回は省略…) 高3の夏休みの前頃に 「教員になる」という意志を持ち始めた。 いつも注意ばかり受けているような生徒であったから、 そのような私の意志は、 先生方には鼻で笑われてしまうだろうと思っていたのだが、 ある日言われたのが、あの言葉であった。 自分の選んだ道を、 ベテランの、教養あふれる授業をされる先生が 「やれる」と言って下さったことだけでなく、 「国語の教員になる」という選択肢は全く持っていなかった私に、 「こっちの選択肢でもいけるわよ」と 道を2倍にして見せて下さったこと。 これが私に大いに自信を与えてくれた。 目標のさらに先を見せる、 道を2倍にして見せる、 など、 コーチングのスキルも大いに活用しながら、 目標がある生徒に対しては、 さらにエネルギーを与えるような言葉がけのできる教員になることで 恩返しができるだろうか by 白川 |
2008 / 01 / 23 ( Wed )
子どもと共に成長する
ときには、子どもと肩を並べてみる
○ ある有名国立大学の学生が、家庭教師の経験談をシェアしてくれた。彼女いわく、自分が苦手な教科の方が、生徒からの評価が良かったというのである。これは非常に興味深い話だ。 ○ 一般的に考えれば、得意教科の方が教えやすく、苦手な教科は勉強もしなければならないので、教えにくいはず。しかし、授業を受ける生徒は逆の反応をする。 ○ 想像するに、苦手な教科を教えるときの方が、生徒と同じ目線になれるからではないか。よく「一流の選手が一流の監督になれるわけではない」といわれる。ついつい「なんでこんなプレーもできないんだ」と感じ、選手にプレッシャーを与えるのだろう。 ○ コーチングをするときの子どもとの関係は対等である。すくなくとも、意識の上では。そうすると、本来の「自己決定・自己責任」の態度を養成するコーチングの理念からすれば、コーチの苦手な分野をコーチングしたときの方が機能するとも考えられる。 ○ 教師がコーチングをするときの最大の壁は、「教師たるもの、子どもの前では万能の神でなければならない」という先入観である。これだと、教師の不得意な分野は、手を出しにくくなる。総合的な学習の時間やキャリア教育に対し、多くの教師が手を焼いているのはこのあたりの考えが邪魔をしているのではないかと考える。 ○ では、分からないことを聞かれたときにはどうすればいいのか。「それはいい質問だね。先生も知りたいな。調べて教えてくれない?」と切り返せばいい。または、「それ、一緒に調べてみようか」と、同じ目線になる。向き合う目線から、肩を並べてネット画面に見入るイメージだ。この姿勢に子どもは、教師への信頼感に加え、親近感を抱くに違いない。教師も子どもの目線になれ、新鮮な気づきがあるはずだ。 ○ コーチングに関していえば、「コーチは子どもと共に成長する」という気持ちがある方が機能するのである。 |
2007 / 12 / 09 ( Sun )
分ければゴミ。混ぜれば資源
○ 環境教育の世界には、「分ければ資源。混ぜればゴミ」という名言がある。学習コーチングでは、これとは逆のキャッチフレーズを提案したい。「分ければゴミ。混ぜれば資源」。
○ たとえば、服飾系の学部、または会社への就職を目指す生徒の場合であれば、「洋服がすきだから」という理由くらいは思い浮かぶ。しかし、それ以外の動機や志望理由がみつからないことがよくある。 ○ かつて、このような進路を目指す生徒に、「たとえば、高校の制服ついてはどう思うか?」などの質問をしたら、「規則の範囲の中で、いかにお洒落をするかということに気を遣っていました」などという答えが返ってきた。すると、それは一つの資源となる。しかし、これだけでは使い物にならない。この時点ではまだ「ゴミ」である。 ○ 同じ生徒に、「好きなデザイナーは?」と聞くと、「山本寛斉」という答えが返ってきた。すると、「革新的な日本デザイン」というキーワードが浮かび上がった。これと、前者の「制服の着崩し」という二つのキーワードを掛け合わせることで、生徒の服飾に関する着眼点が「守ることと、崩すこと」であることが整理できた。この時点でようやく生徒にとっての「資源」となるのである。 ○ この生徒は、その点を自分の中でまとめて面接に臨んだ結果、第一志望の大学に合格した。幾つかの質問から出てくる答えをコーチが整理してあげて返す。コーチが生徒の鏡となることで、生徒は自らの資源を発掘してゆくのだ。 |
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